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2008
11.15

懐かしい匂い。

Category: いろいろ。
カレー

夕方5時になると商工会議所から町中に音の割れたチャイムが響き渡りました。
遅くまで学校にいたのは鼓笛隊の練習の後で、
ほんの少しクラリネットのあのこと立ち話していたせいです。

藁半紙に印刷された譜面を丸めて持ち、校門のところで手を振った後、
南にまっすぐ伸びる下町の路地を足早に過ぎると、
同じ形の建売住宅が4軒並んでいるクランクにつきあたる。

そこを過ぎれば公民館、図書館、そして真っ赤な橋。

その手前のゴチャゴチャした家並みは多分、第二次世界大戦の空襲を通り抜けてしまった、
一種骨董のような家々で、
その家作を安く借りているらしい若い夫婦らの夕餉の匂いが、
桜の枯葉の匂いに混じって舗装されてもいない道に漂いだしてくると、
もうおなかをすかせた小学生女子は居たたまれない気持ちでいっぱいになったものでした。

「帰らなくちゃ」





走り出すと過剰にゆれる背中のランドセル。
その中で踊る缶ペンケース。
の中で踊る鉛筆。

そんな感触ごと記憶の中から、
いま街を歩いていて鼻が感知するカレーの匂いが、
まるで昨日のことのように鮮やかに、
ひきずりだすのです。


匂い。おそるべし。


すべては既に四半世紀以上昔。時間のかなた。





母の作るカレーはいつも、じゃがいもが多すぎて、
お肉はひき肉でした。
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